日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第21回秋季シンポジウム
セッションID: 2PA01
会議情報

メソ多孔マグネタイト中空微粒子の調製と特性評価
*趙 潔関川 宗寿川井 貴裕鵜沼 英郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

体内の深部がん温熱治療材料としての利用が期待されるフェリ磁性メソ多孔Fe3O4中空微粒子を、ウレアーゼを含有したポリジビニルベンゼン(PDVB)を鋳型として合成した。ポリビニルアルコール(PVA)水溶液中でウレアーゼ含有PDVB鋳型を調製し、その鋳型を37℃のFe3+含有水溶液に浸漬して表面にβ-FeOOH 粒子を析出させた後、CO2 50%+H2 50%雰囲気中で加熱することにより試料を得た。試料の特性評価より、得られたFe3O4微粒子は平均粒径およそ20μmの中空形状で、PVA濃度が高いほど粒径が小さくなり、β-FeOOH粒子の析出時間が長いほど中空微小球の殻の厚みと中実粒子の数が増大する傾向を示した。磁気特性は加熱温度に大きく依存する傾向が見られ、800℃で1時間熱処理した微小球のMs,Mr,Hcはそれぞれ74.9EMU.g-1,10.2EMU.g-1,131Oeであることがわかった。

著者関連情報
©  日本セラミックス協会 2008
前の記事 次の記事
feedback
Top