抄録
フォトニック結晶は誘電体を周期的に配列させた人工構造体であり、ブラッグ反射により周期長と同程度の波長の波を完全反射し、フォトニックバンドギャップを形成する。フォトニック結晶中に欠陥を導入すると、共振する波長のみが透過し、バンドギャップ中に局在モードを形成する。本研究では、CAD/CAMを用いた光造形法により、50GHzから110GHzのミリ波伝送に用いられる金属導波管内部においてバンドギャップ特性を発現するダイヤモンド型フォトニック結晶を作製し、内部に欠陥を導入することでミリ波局在を狙った。マイクロ光造形装置を用いて、マイクロメーターオーダーのダイヤモンド型構造体を作製し、脱脂・焼結処理を施すことで、フルセラミックスのダイヤモンド型フォトニック結晶を得た。欠陥導入によるミリ波局在の結果も合わせて報告する。