抄録
二成分のチタノリン酸塩ガラス (70TiO2・30P2O5) の光誘起親水性は、ガラス作製直後から備わっているわけではなく、着色の原因であるTi3+を除去 (無色化) するための再熱処理を120 h以上行うことによって始めて発現する。そこで本研究では、より短時間の再熱処理によるセルフクリーニング特性の発現を目指して、第三成分としてK2Oを含有させたガラス (18K2O・50TiO2・32P2O5) P)を作製し評価した。18K50TPガラスは70TPガラスより短時間の熱処理で光誘起親水性を示すことがわかった。また、熱処理せずNaOH水溶液でケミカルエッチングした70TPガラスもまた光誘起親水性を示す。