抄録
エトリンガイトの遅延生成(DEF)による膨張劣化は、蒸気養生を行うコンクリート製品に見られる特有の現象であるが、しばしばアルカリ骨材反応を起こしたコンクリートに多く見られる。DEFとアルカリ骨材反応の相互の関連性について検討を行った。骨材にアルカリ反応性骨材(ASR)およびケイ砂(Quartz)を用い、十分なアルカリを硫酸アルカリ(SO3=2.0%)で添加し、モルタルバー法(JIS A 1146)に従い、モルタルを作成し、90℃で蒸気養生を行ったもの、20℃標準養生を行ったものを、40℃湿空および20℃水中保管を行い、膨張特性を調べた。