抄録
欧州における排ガス規制が厳しくなるのに伴い、ディーゼルエンジンにおける燃料噴射のより精密な制御が求められている。燃料を効率よく燃焼させることにより、燃費が良くなるばかりでなくNOx等の環境汚染物質を低減することが出来るからである。従来は電磁式のアクチュエータが用いられていたが、その高い応答性から圧電アクチュエータの開発が進んでおり、市場も拡大傾向にある。我々は、卑金属Cuを内部電極とした積層型圧電素子を圧電アクチュエータとして応用する段階で、Cuの挙動に対し様々な知見を得た。今回はその検討結果の一部について、特に焼成雰囲気によるPZT中Cuの挙動の違いについて報告する。