抄録
パルスレーザ堆積法により面方位の異なる(001), (110), (111)SrTiO3(STO)基板上にペロブスカイトNaNbO3(NN)膜を配向成長させ、NN膜の配向方向が結晶構造や誘電特性に与える影響を評価した。X線回折により全ての面方位STO基板上にNN薄膜は配向成長したことがわかった。また、電子線回折から(001)STO基板上に作製したNN薄膜は反強誘電体相特有の4倍周期構造を有するのに対し、(110), (111)STO基板上のNN薄膜は強誘電体相特有の2倍周期構造を有することがわかった。また、各NN薄膜の比誘電率の温度依存性を測定したところ、キュリー温度が基板の面方位により異なることを見出した。