抄録
キャピラリー電気泳動ドーピング法(Capillary Electrophoresis Doping 法:CED法)とフォトリソグラフィを組み合わせることにより、有機無機ハイブリッド薄膜にマイクロメートルオーダーの解像度でローダミン6G分子のドーピングパターンを形成することに成功した。CED法は、電気泳動による分子輸送を利用してドーピングを行う新たな手法であるが、これに、フォトリソグラフィを用いたハイブリッド薄膜中のC=C二重結合の部分的光重合でドーピング可能な領域/不可能な領域のパターンを潜像として形成する手法を合わせ、分子のドーピングパターンの付与を可能とした。フォトリソグラフィの高い解像度を利用し、ハイブリッド材料に微細なパターン形成を付与する分子ドーピングリソグラフィとして利用できることを示した。