抄録
電気自動車等の高効率自動車への搭載を念頭に置いた高出力
型リチウムイオン2次電池の開発を目指し、正極材料のナノ構造
化などの研究が盛んに行われている。しかしながら、ナノ構造化
による電気化学特性への影響を評価する上において、正極材料
の電気化学特性への界面効果の知見が必要不可欠であり、その
系統的な知見を得るに当っては、精密に粒子サイズが制御された
ナノ正極材料の合成法確立が極めて重要である。本研究では、
水熱反応を用いたナノLiMn2O4の合成と、ナノ化が電極特性、特に
二相共存領域に与える影響について報告する。