抄録
融液とAgを900℃大気雰囲気下で平衡させた。溶液中のAg2O濃度はAgと大気中のO2との平衡により決まる。平衡到達後、急冷し、試料の組成分析を行い、融液へのAg2Oの溶解度を測定した。B2O3濃度の低下に従いAg2Oの溶解度は低下したが、Na2O-B2O3融液と比べると、Bi2O3-B2O3、PbO-B2O3融液ではAg2Oの溶解度が高く、Bi2O3-B2O3、PbO-B2O3、の順にAg2Oの溶解度が高くなった。Ag2Oの溶解度へのPbOおよびBi2O3の影響は比較的小さく、Bi2O3、PbOの順に影響が小さいことがわかった。