抄録
以前の研究でWO3は調製条件により異なる粒子形態(球状、ディスク状、キューボイド、六角形)を持ち、NO2に対する応答が形態種によって変化することを見出した。また、六方晶である六角形WO3は単斜晶であるキューボイドWO3との混在相であることがわかっている。本研究では、六方晶WO3がより多く生成する調製条件について調べた。その結果、沈殿法における滴下速度、水熱温度、焼成温度を変化させることにより、六方晶を多く含むWO3を合成することができた。また、六方晶WO3と単斜晶WO3を分離させることで、六方晶WO3単独でのNO2検知特性についても調べた。