抄録
本研究では、セリアをガス検出材としたリーンバーン用抵抗型酸素センサ用の温度補償材について検討した。温度補償材としては、ガス検出材料と同じ温度依存性を示す必要があり、CeO2-Y2O3系材料について温度補償材として最適なY濃度を調査した。その結果、Y濃度は50mol%が最適であることが明らかとなった。その抵抗は、空燃比を変化しても全く変動せず、温度補償材として機能することが確認された。次に、ガス検出材としてCe0.9Zr0.1O2、温度補償材としてCe0.5Y0.5O2-δをアルミナ基板上に配置した素子を作製し、センサ出力の温度依存性を調べた。その結果、500から800℃の広い温度範囲で、出力はほとんど変動しないことが明らかとなった。