日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 2A06
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MOD法で作製したPbMg0.047Nb0.095Zr0.416Ti0.442O3膜のHIP処理効果
*堀井 大輔長谷川 夕起小舟 正文大幸 裕介嶺重 温矢澤 哲夫
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抄録
有機金属分解(MOD)法によりPt(100)/MgO(100)基板上にPbMg0.047Nb0.095Zr0.416Ti0.442O3 (PMNZT)薄膜を成膜した。これを49-196MPaの範囲でHIP処理した。作製した薄膜は、XRD法により結晶相の同定、結晶性、配向性を調べ、誘電性(εr-tanδ特性)、強誘電性(P-E特性)及び圧電性(d33特性)を測定した。 P-E特性特性は圧力の増加に伴いループ形状が明瞭に矩形化し、直線的に緩やかなPrの増加をもたらした。d33特性はHIP未処理品の90pC/Nから約60pC/Nまで著しく低下し、圧力の大きさとは無関係にほぼ平衡となった。このように予測と実験結果が不一致となった理由については、HIP処理によるPMNZT/Pt/MgO構造内の二つの界面に存在する熱歪等の緩和が考えられる。HIP処理がtanδの低減や偏差の小さいd33をもたらすことに基づき、処理効果として高信頼性が挙げられる。
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©  日本セラミックス協会 2009
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