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森戸 健太郎
セッションID: 1A21A
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
フリー
高誘電率誘電体薄膜を用いた薄膜容量素子は、受動部品の高集積化や薄型化に加え、チューナブルキャパシターとして用いることができるなど従来の個別電子部品にはない特徴を有するため、とりわけ小型高周波回路への応用が期待されている。また、高誘電率誘電体薄膜を絶縁膜に用いた容量素子には、(1)印加する電圧が極めて大きな電界に相当するため誘電体材料の電気特性に電歪の影響が発現する、(2)支持基板が存在するために材料間の熱膨張係数差に起因して誘電体層に面内応力が発生する、(3)MLCCに比べ体積あたりの表面の割合が高いためプロセス中で発生する水素原子に触れることにより容量素子の電気特性がその影響を受けやすい、など従来の個別受動部品にはない特徴を併せ持つ。
本講演では、薄膜容量素子が有する特徴の紹介に加え、最近の技術開発の進捗について報告する。
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梅原 裕希, 米澤 祐, 保科 拓也, 武田 博明, 鶴見 敬章
セッションID: 1A23
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
フリー
誘電体としてチタン酸ストロンチウム、導電層としてルテニウム酸ストロンチウム単分子層を用いた誘電体/導電体ハイブリッド薄膜をMBE法によって作製し、その誘電特性を上下方向に測定した。その結果、導電層を1層だけ導入したハイブリッド薄膜のキャパシタンスは、チタン酸ストロンチウム薄膜のキャパシタンスと変わらなかった。一方、導電層を2層導入したハイブリッド薄膜では、低周波領域において大幅なキャパシタンスの上昇が見られた。また、緩和周波数は100 kHz付近であった。
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星野 雅彦, 北村 尚斗, 井手本 康, 阿部 直彦, 一柳 彰
セッションID: 1A24
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
フリー
電子機器の性能向上,安定化のために高容量の誘電膜が望まれている。本報では、簡便な製膜プロセスである泳動電着法に着目し、Ba
1-xSr
xTiO
3誘電膜を作製した。その結果、バインダーフリーBST粉スラリー試料を用いた電着膜はBST微粉末と比較して膜質が著しく向上した。また、その電着膜を空気中,800℃,30min(昇温速度5℃/sec)の熱処理を行うことで誘電損失が1.85%と良好な膜を得た。Al系のバインダーをコートした試料において,溶媒中での帯電状態が安定し平滑な膜が得られた。また、超微細BST粉スラリー試料を用いると膜厚が薄く,膜質の良い膜が作製できた。
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鈴木 一行, 加藤 一実
セッションID: 1A25
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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HfO
2薄膜の微構造、誘電特性の改善及び製膜温度の低温化を目的として、UV照射を利用したHfO
2薄膜の作製について検討を行った。ハフニウムイソプロポキシドを溶媒に反応溶解して、その後ジエタノールアミンを1当量添加してHfO
2前駆体溶液の調製を行った。HfO
2薄膜はスピンコーティング法によりシリコン基板に作製し、大気中で200°Cで乾燥を行い、低圧水銀ランプ(110W)を用いて30分間UV照射を行った後、各温度で熱処理を行った。UV照射を行わなかった薄膜は有機成分の分解及び緻密化が十分進んでおらず、良好な特性が得られなかったが、UV照射を利用することで特性が改善され、ヒステリシスの小さな容量-電圧曲線が得られた。
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水谷 佑樹, 内田 寛, 舟窪 浩, 幸田 清一郎
セッションID: 1A26
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
フリー
SrBi
4Ti
4O
15およびCaBi
4Ti
4O
15は、優れた誘電特性を有するビスマス層状構造誘電体(BLSD)であり、新規キャパシタ用材料の有力な候補として注目されている。本研究では電子デバイスとしての実用を念頭に置き、より汎用性の高い化学溶液法プロセスによって、単結晶Si基板上に高い結晶配向性を有するSrBi
4Ti
4O
15およびCaBi
4Ti
4O
15薄膜を作製するための手法を検討し、それらの電気特性を評価した。作製したBLSD薄膜は001方向に強い選択配向性を示し、これら(001)配向性SrBi
4Ti
4O
15およびCaBi
4Ti
4O
15薄膜の室温での比誘電率はそれぞれ240および250程度であった。各薄膜の静電容量は測定温度領域内(室温~200℃)で緩やかな上昇を示したが、その変化量は5%程度の小さな値であった。
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深沢 純也
セッションID: 1A27
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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チタン酸バリウム製法の一つであるシュウ酸塩法を新たに発展させて、チタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウム用の新規前駆体(ナノシュウ酸塩)を合成した。この新規前駆体(ナノシュウ酸塩)はXRD測定において無定形であり、FT-IR測定において1050cm
-1及び1130cm
-1にピークを有するものであった。通常のシュウ酸塩法により得られたシュウ酸バリウムチタニル4水和物(BaTiO(C2O4)2・4H2O)を620℃、1時間、空気中で熱分解した場合、中間体(BaOx(CO3)1-xTiO2)が残留し、チタン酸バリウムが粒子として形成不十分であった。それに対して、新規前駆体(ナノシュウ酸塩)を用いて同様に熱分解した場合はチタン酸バリウムナノ粒子の単相となった。また、チタン酸ストロンチウム用の新規前駆体(ナノシュウ酸塩)を用いた場合もチタン酸ストロンチウムナノ粒子の単相が得られた。
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近藤 修平, Pulpan Petr, 和田 智志, 森吉 千佳子, 黒岩 芳弘
セッションID: 1A28
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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チタン酸バリウム(BaTiO3)に代表される強誘電体ナノ粒子は、表面での自発分極消失による常誘電相の生成と、表面と内部強誘電相との結晶構造の違いにより、その界面に構造傾斜相を持つ3相からなるメソ粒子構造を持つ。また、高い比誘電率を有する強誘電体ナノ粒子を作製するには、表面立方晶相厚さを限界まで薄くすることが必要である。しかしながら、メソ粒子構造は合成方法、合成条件に強く依存し、同じ粒子径であっても、上記3相の体積分率は大きく異なる。従って、表面立方晶相の厚さが極端に薄い最適な粒子構造を持つBaTiO3ナノ粒子を作製するためのパラメータを明らかにすることは重要である。本研究で、このパラメータについて検討を行ったところ、粒成長速度がこのパラメータの重要な1つとなることを見いだしたので報告する。
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Che-Yi Su, Ming-Ting Tu, Chun-Te Lee, Chi-Yuen Huang, Masayuki Fujimot ...
セッションID: 1A29
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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Nonstoichiometric BaTiO3 powder was synthesized by conventional solid-state reaction at 1200oC for 4h. The results showed that the solubility limit of barium and titanium ions in nonstoichiometric BaTiO3 was 0.98 < Ba/Ti < 1.02. Within the solubility limit, the crystallite size of the as-calcined BaTiO3 powder decreased drastically in the vicinity of Ba/Ti = 1.01 ~ 1.00. When Ba/Ti ratio decreased to 1.00 ~ 0.98, the decrease of crystallite size enhanced the internal stress, which makes the tetragonality decreased.
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野澤 あい, 桑原 哲夫, 武井 貴弘, 熊田 伸弘, Petr Pulpan, 和田 智志, 内田 寛
セッションID: 1A30
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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我々は、ソルボサーマル法により合成したチタン酸バリウム(BaTiO3,BT)及びチタン酸ストロンチウム(SrTiO3,ST)ナノキューブを用い、分散剤としてTri-n-octylphosphine oxide(TOPO)、接合剤としてDNAのアデニン(A)とチミン(T)を使用することで3次元的集積体を作製した1)。しかし、DNAのAとTの選択的水素結合では溶媒が限定されるという問題点があった。そこで、使用可能な溶媒の選択肢を広げるため、新規分子認識による接合剤の検討を行った。更に、分散剤であるTOPOの分子量が大きいため、接合後に有機分子の除去が困難であることから、より分子量の小さな分散剤についても合わせて検討を行ったので報告する。
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後藤 隆幸, 野澤 あい, Pulpan Petr, 武井 貴弘, 和田 智志, 黒岩 芳弘
セッションID: 1A31
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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誘電体にヘテロ界面を導入することで、その界面に構造傾斜領域が生成し、巨大な物性が発現することが人工超格子薄膜などで報告されている。このような構造を持つ複合粒子を作製することにより、高い誘電特性を有する誘電体材料を創成できることが期待できる。そこで、本研究では、ヘテロ界面構造をもつチタン酸バリウム(BaTiO3, BT)とチタン酸ストロンチウム(SrTiO3, ST)の複合粒子を作製することを目的とした。このために、新規にチタンキレート錯体であるジ-i-プロポキシビスアセチルアセトナトチタン( Ti(AcAc)2(i-Pro)2 )を用いて、BTおよびSTのナノ粒子の合成条件を明らかにするとともに、それらの複合化についても検討を行った。
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YAHONG XIE, Shu Yin, Takatoshi Hashimoto, Tsugio Sato
セッションID: 1A32
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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The formation of ternary oxides containing Sn
2+ is difficult to prepare due to the disproportionation of Sn
2+ to Sn and Sn
4+. In this paper, using a microwave-assisted solvothermal (MS) process and a solvothermal (RS) process using a rolling sealed tube reactor. Ba
1-x Sn
x TiO
3 (x=0.00, 0.02, 0.05 and 0.10) nanopowders were successfully synthesized and characterized. The powders obtained using MS process show much smaller particle size (40-60nm) than those obtained using RS process(40-140nm), but showed more ignition loss than the latter. The corresponding ceramic body obtained using MS process show higher dielectric constant than latter.
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井阪 延之, 伊藤 英信, 高橋 順一
セッションID: 1A33
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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ゾルゲル法により調製した(Ba
0.7Sr
0.3)TiO
3-SiO
2-Al
2O
3系複合粉末(BST複合粉末)にSiO
2-BaO系ガラス粉末を0-24wt%添加し、900-1000℃で作製したガラスセラミックス試料の緻密化と誘電率温度依存性に及ぼすガラス粉末の影響を検討した。ガラス粉末の添加量によって誘電率およびその温度依存性が変化し、12wt%添加した試料で誘電率(ε
r)は最も大きくなり、平坦な温度特性を示した。さらにペロブスカイト相の結晶化状態の異なるBST複合粉末に対するガラス粉末の添加効果についても検討した。
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保科 拓也, 木越 陽一, 八田 彩希, 武田 博明, 鶴見 敬章
セッションID: 1A34
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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種々のグレインサイズを有するチタン酸バリウム(BT)セラミックスを作製し,グレインサイズが誘電特性どのように影響するのか検討した。粒径100nmのBT粉末を成形した後,焼結は従来法と2段階焼結法により行った.このとき,焼成温度や昇温速度を変化させることで,0.7~13μmの範囲でグレインサイズを制御することができた.これらの試料について誘電特性を評価したところ,グレインサイズ1μm付近に比誘電率の極大が観測され,その値は約8,000に達すことがわかった.広帯域誘電スペクトル測定によって,誘電率のグレインサイズ依存性はドメインの効果で説明できることが明らかとなった.
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寺西 貴志, 保科 拓也, 武田 博明, 鶴見 敬章
セッションID: 1A35
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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BaTiO3, Bax,Sr1-xTiO3, BaZrxTi1-xO3のそれぞれについてkHzからTHzまでの広帯域に及ぶ誘電分散スペクトルを評価し、相転移温度近傍での分極構造を詳細に調査した。得られた誘電分散スペクトルから切り分けられた双極子分極とイオン分極由来の誘電率をそれぞれ温度に対してプロットした結果、BTにおいてはイオン分極由来の誘電率が極大となる温度(Tionic max)で双極子分極由来の誘電率も極大となり、それより低温でほぼ一定の値となったが、BSTと BZTにおいてはTionic maxで双極子分極由来の誘電率は極大とならず、温度の低下とともにさらに増大した。この現象を双極子分極の機構の違いから説明した。
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浅林 慶一郎, 保科 拓也, 武田 博明, 鶴見 敬章
セッションID: 1A36
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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本研究ではTHzエリプソメータと改良を施した解析プログラムを用い、室温でBaTiO3単結晶のa軸、c軸の複素誘電率スペクトルを反射測定のみで直接測定した。それとは別に、偏光反射率とfour-parameter-semi-quantumモデルを使う従来の解析方法を用い、複素誘電率スペクトルを決定した。その結果、モデル解析で得られた複素誘電率スペクトルはエリプソメータで測定したものと同じ傾向を示し、報告されている赤外活性の各フォノンが見られた。また、本研究によってFPSQモデルの解析で得られる複素誘電率は直接測定と同様の正確さが得られることが分かった。
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秋山 雄司, 高田 雅之, 佐藤 祐喜, 吉門 進三
セッションID: 1C22
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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課電劣化に関してSb
2O
3と他の添加物との間に相互作用は詳しく報告されていない。本研究では,ZnOバリスタへの各添加物による耐課電劣化特性の向上への影響を解明することを目的とする。
Sb
2O
3を添加することで耐課電劣化特性が向上した。スピネル粒子およびZr化合物の存在量が似た変化を示すことから,両者の間には強い相関性があると考えられる。また,Sb
2O
3添加は,Zr化合物の存在量を増加させる働きがあることが明らかになった。Sb
2O
3を約1.0 mol%以上添加すると
αbefおよび
αdegの値が減少した原因として,スピネル粒子が増加すると,主にMn, Coなどの添加物がスピネル粒子に吸収され,これらの添加量が実質的に減少するためであると考えられる。
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日高 重和, 溝口 照康, 佐藤 幸生, 柴田 直哉, 淀川 正忠, 幾原 雄一, 山本 剛久
セッションID: 1C23
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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ZnO多結晶体は、非直線電流-電圧(バリスタ)特性を示すことから、電子回路保護素子などとして広範に用いられている重要な電子セラミック材料の一つである。これまでの研究により、このバリスタ特性の起源とされる粒界二重ショットキー障壁の形成にはランタノイドなどのドーパントが重要な役割を果たしていることが明らかになっている。本研究ではCe添加ZnO双結晶粒界の高分解能走査透過型電子顕微鏡(STEM)観察,電子線エネルギー損失分光スペクトル(EELS)測定および第一原理計算をおこない、ZnO粒界におけるドーパント偏析を決める要因について考察した。
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大橋 直樹, 坂口 勲, 安達 裕, 松本 研二, 上田 茂典, 吉川 英樹, 小林 啓介, 羽田 肇
セッションID: 1C24
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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ZnOは、透明エレクトロニクスを担う半導体として広く注目されている。デバイスの作製に際しては、特に界面近傍の電子状態がその特性を左右することから、ZnO単結晶の表面や、酸化亜鉛からなる接合構造の界面電子状態に関する検討が重要である。本研究は、硬X線光電子分光を利用した表面分析を実施し、特に、ドーピングを施したn型ZnOについて、その欠陥構造・電荷補償機構、及び表面における電子状態を明らかにすることを目的として行った。
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大垣 武
セッションID: 1C25A
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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ZnOやGaN等の_III_族窒化物は、ウルツ鉱型結晶構造を有し、c軸方向に陽イオン層と陰イオン層が交互積層している。そのため、c面は陽イオンで終端されたc(+)面と、陰イオンで終端されたc(−)面となり、これを起源とする自発分極が生じる。この分極極性に起因するウルツ鉱型結晶の特性・特長には、表面弾性波デバイスとして利用される圧電特性、結晶成長における欠陥取り込みの異方性、極性面のエッチング速度の差などの化学反応性が挙げられる。そのため、ウルツ鉱型半導体では、結晶の極性を考慮した材料・素子開発が必要となる。本研究は、界面・極性を考慮したウルツ鉱型半導体の高度化を目的として、主に次の2点に着目して検討を行なった。1)高品質単結晶の育成とそれを利用した極性に起因する特徴の理解と応用、2)ウルツ鉱型薄膜の高品質化・高機能化のための極性を考慮した界面構造制御である。本講演では、ZnO基板上への_III_族窒化物半導体の成長を中心に、これらの検討から得られた研究成果について報告する。
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柴田 竜雄, 海老名 保男, 坂口 勲, 高田 和典, 小暮 敏博, 佐々木 高義
セッションID: 1C28
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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酸化物ナノシートは、数原子層分の厚みしかもたない二次元結晶である。最近我々は、この酸化物ナノシートをシード層として利用する新規の薄膜成長制御法を考案した。本手法では、ナノシートの単層膜を利用することで、厚さ約1ナノメートルの平滑なシード層を、簡便な室温の溶液プロセスによって作製することが可能である。本発表では、このナノシートシード法を利用することで、PLD法によって高結晶性の(001)配向酸化亜鉛薄膜を室温にて作製することに成功したので報告する。
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Rengasamy Sivakumar, Takehiko Tsunoda, Yuichiro Kuroki, Tomoichiro Oka ...
セッションID: 1C29
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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We report the growth of ZnO nanowires on quartz glass substrates by a simple electric current heating (ECH) method. The effect of substrate temperature on structural, surface morphological and optical properties of ZnO nanocrystals have been systematically studied. X-ray diffraction result showed the presence of hexagonal wurtzite ZnO phase in the grown crystals. The SEM observation revealed the aligned ZnO nanowires were grown on the substrate. The change in morphology of ZnO crystals with different substrate temperatures will be discussed in detail.
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先山 晴香, 吉村 武, 芦田 淳, 藤村 紀文
セッションID: 1C30
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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本研究室ではこれまで多結晶基板や単結晶基板上にマイクロメートルサイズのZnO結晶の作製を行い、結晶形態変化について報告してきた。結晶形態といった観点から電解液濃度、電流密度や電解電位の影響について調べてきた。今回、ナノ結晶を作製することを目的とし、カーボンナノチューブ(CNT)電極上にZnO結晶を作製することを試みた。透過電子顕微鏡画像(TEM)からCNT上にナノ結晶が成長していることを確認した。
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宮川 仁
セッションID: 1C31A
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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12CaO・7Al
2O
3(C12A7)結晶はアルミナセメントの1成分として知られている透明で安定な絶縁性酸化物である。特徴的な結晶構造をとり、単位格子は2分子単位に相当するCa
24Al
28O
66を含み、正に電荷した12個のケージからなる骨格[Ca
24Al
28O
64]
4+で構成されている。過剰な2個の酸素イオン(自由酸素イオン)は、結晶骨格の正電荷を補償するように12個中2個のケージに包接されている。この自由酸素イオンを電子で置き換えることにより(C12A7:e
-)、高い電気伝導性(1500 Scm
-1)と低い仕事関数(2.4 eV)を有するようになることが、我々のグループにより見出され、電子デバイスへの応用が期待できるようになってきた。発表では、主にC12A7:e
-薄膜の作製法と光学的・電気的特性について述べる。
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植松 敦, 磯部 敏宏, 亀島 欣一, 中島 章, 岡田 清, 渡辺 俊也, 廣瀬 靖, 長谷川 哲也
セッションID: 1C33
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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透明導電膜は透明性と導電性を両立した材料であり、その用途は液晶ディスプレイを始め多岐に渡っている。現在、ITOが最も広く用いられているが、近年インジウムの枯渇による価格高騰が深刻化しており、新たな代替材料の開発が急務となっている。最近その候補として、ニオブ添加アナターゼ酸化チタン(TNO)が発見され、注目されている。しかしながらこの薄膜は、PLDやスパッタなど、限られたプロセスによるものしか報告されておらず、ウェットプロセスでの報告はない。本研究では、金属アルコキシドを出発原料にした前駆体薄膜に様々な方法や条件で前処理を行い、水素還元熱処理することでTNO薄膜の作製を試みた。
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小林 洋治, 江口 美陽, 田 明亮, マルーク トーマス
セッションID: 1C34
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では絶縁体であるがイオン交換性を示す RbLaNb
2O
7 をPTFEで高温処理し、ニオブイオンを還元すると同時にフッ素化酸化物を生成した。生成された RbLaNb
2O
6F は常温では空気に酸化されず安定であり、5 × 10
-3 S/cm 程度の電子伝導性を有する。密度汎用関数計算によると金属的電子伝導性が予測されるが、フッ化イオンの配位場所の無秩序により二次元可変領域ホッピングあるいは Efros-Shklovskii 型ホッピングによる半導体性が確認された。RbLaNb
2O
6F は H
+, プロピルアンモニウムを層間に挿入することが可能なため、層間隔の操作よる電子特性の制御、剝離反応による導電性酸化物ナノシートの合成が今後期待できる。
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安藤 正美, 井出 貴之, 宮地 淳
セッションID: 1C35
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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静電チャックは半導体製造プロセスにおいて、真空中でシリコンウェーハを吸着固定する部品として使用されている。吸着力が大きいジョンセン-ラーベック(JR)タイプの静電チャックには、Al
2O
3やAlNに導電材料を添加し、体積抵抗率を10
8~10
11Ωcmに制御したセラミックスが用いられている。近年、半導体デバイスの微細配線化に伴いプラズマエッチングが主流となる中で、静電チャックに対しても耐プラズマ性や低パーティクル性が求められている。我々は、Al
2O
3に微量のTiO
2を添加し、還元焼成することで体積抵抗率を制御する方法を開発し、その微細構造としてアルミナ粒子の周りにTiO
2が約2nmの厚みで均一に偏析し、導電パスのネットワークを形成していることを明らかにした。本研究では開発素材の耐プラズマ特性について評価した。その結果、開発素材はプラズマ照射時の表面粗さ(Ra)の変化が非常に小さく、優れた耐プラズマ特性を示すことが分かった。
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才丸 貢, 大倉 利典, 門間 英毅, 山下 仁大
セッションID: 1C36
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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Na
5RSi
4O
12 (N5型)結晶化ガラスはSiO
4四面体の12員環構造を希土類元素Rで結合した3次元のトンネル構造を持ち、Na
+をキャリアーとした安定で高いイオン導電性をもつことが知られている。本研究ではRをYとし、Siの一部をイオン半径および価数の異なるB、Al、Ti、Te、Ge、P、V、Moで一部置換したN5型単一相結晶化ガラスを作製し、Siを一部置換する元素の違いによる電導度の変化、結晶化の活性化エネルギーの変化、SEMによる観察から微構造の違いを調べた。また交流二端子法による電導度測定を行った。
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渡辺 展之, 小幡 亜希子, 春日 敏宏
セッションID: 1D19
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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当研究室では、イミダゾールとリン酸亜鉛ガラスを混合することによる中温プロトン伝導性有機無機ハイブリッド材料の作製を検討している。これまでに得られたハイブリッド材料は、150 ℃において10
-3~10
-4 S/cmのプロトン伝導度を示すが、さらなる向上が必要である。リン酸ジルコニウムはその表面でのプロトン伝導が支配的であり、微粒子化することで良好なプロトンドナーとなることが期待される。本研究では、比表面積が大きく、高いプロトン伝導性を示すリン酸ジルコニウムナノ粒子をハイブリッド材料に分散したプロトン伝導体を作製した。
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鈴木 智史, 山腰 千巳, 寺崎 雄亮, 猪野 寿一, 永井 正幸
セッションID: 1D20
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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150°C付近の中温度量域において動作する燃料電池用プロトン伝導膜をリン酸処理石膏とシリコーン系材料を用いて作成した。165°Cにおけるイオン伝導率は交流インピーダンス測定により1.6×10
-5 S/cmと見積もられた。膜のイオン伝導率は水の沸点である100°Cを越えた際にも低下せず上昇した。このことは作成した膜内で液相の水が関与しないプロトン伝導が生じていることを示唆しており、中温度無加湿条件下で動作する燃料電池用電解質膜として有望であると考えられる。
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李 愚滉, 工藤 徹一, 本間 格
セッションID: 1D21
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
会議録・要旨集
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電気化学デバイスに用いる電解質には、高いイオン伝導率と電極との良好な接触界面が求められると同時に形状が安定しており信頼性を長期間確保できることが望まれる.また燃料電池電解質などでは中温度領域(~200℃)での作動にも期待がかけられている。本報告では高温安定性に優れたイオン液体をチタニアなどの固体材料とナノレベルでハイブリッド化することにより“固体化”し中温領域(200℃前後)で良好なプロトン伝導性を有するハイブリッド型固体電解質の合成と物性に関して報告する。
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田中 克典, 野上 正行
セッションID: 1D22
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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ゾル‐ゲル法により作製した高プロトン伝導性P
2O
5-SiO
2系ガラスの電導度は0.1~0.01 S cm
-1と高く,燃料電池用電解質として用いた場合に数十 mW cm
-2程度の出力を取り出せると報告してきた.また,ゾル‐ゲル法は薄膜を得るのに適しており,燃料電池への応用を考える上で,小型化・薄膜化することも可能であり,ガラス薄膜を固体電解質とした燃料電池について研究を行っている.しかしながら,ガラス薄膜を固体電解質とした燃料電池は,電極‐ガラス電解質間の界面抵抗により電導度が低下することが課題となっている.本研究では,電極‐電解質間に密着層を形成することで界面抵抗を低減し,電導度および出力の向上を目的とした.
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三瀬 尚史, 西本 俊介, 松田 元秀, 三宅 通博
セッションID: 1D23
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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遷移金属をドープしたペロブスカイト化合物CaTiO
3はプロトン伝導特性が発現することが知られている。我々は層状ペロブスカイト化合物Ca
n+1Ti
nO
3n+1に注目し、TiサイトへRhをドープすることによる水素透過性への影響を検討した。生成相の同定はXRD、微構造観察はSEM、水素透過性能は水素透過量から評価した。
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北村 尚斗, 浜尾 尚樹, 井手本 康
セッションID: 1D24
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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これまで高温プロトン伝導体としてペロブスカイト型構造の酸化物が広く研究されてきた。しかしながら、近年、SlaterらによってLaサイトにBaを置換したLa
1-xBa
1+xGaO
4-x/2が高いプロトン伝導率を示すことが報告され、注目を集めている。そこで、本報ではLa, GaをそれぞれBa, Mgで置換したLa
1-xBa
1+xGa
1-yMg
yO
4-δ (LBGM,
x=0~0.1,
y=0~0.1)および、Baの代わりにSrを用いたLaSrGa
1-yMg
yO
4-δ (LSGM,
y=0~0.1)に着目し、室温・高温時の結晶構造・電子構造と導電率について検討した。
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南山 真一, 大幸 裕介, 荒木 貴葉, 嶺重 温, 小舟 正文, 矢澤 哲夫
セッションID: 1D25
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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高いプロトン伝導性を示す材料は、燃料電池やセンサなどへの応用が可能であり、各方面で盛んに研究が進められている。我々は、ボロシリケートガラスのスピノーダル分相を利用して得られる多孔質ガラスを用いて、その細孔表面を修飾することによる高プロトン伝導性ガラスの作製について検討を行っている。分相は自己組織化的に進行し、新たなナノ構造制御法として期待される。分相処理により得られるNa2O-B2O3相は酸に可溶であり、この分相ガラスを酸処理して多孔化することで、ナノ細孔をイオンなどの移動するチャンネルとして利用可能である。例えばこれまでに、アルカンチオール[-(CH2)nSH]基による細孔表面の修飾とin-situ酸化によるスルホ基(-SO3H)への転化、およびそのプロトン導電率との関係について第一原理計算の結果などと合わせて報告してきた。
TiやAl成分を含むシリケート材料は、それらを含まないものと比較して高いbrønsted酸性を示すことが報告されている。無機成分のみからなる高プロトン伝導性材料が得られれば、熱的・化学的耐久性などの飛躍的な向上が予想される。そこで本研究では、Na2O-B2O3-SiO2 3成分ガラスにAl2O3を少量加えた4成分ガラスを作製し、Al2O3添加によるプロトン伝導性の変化について調べた。
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大幸 裕介, 荒木 貴葉, 嶺重 温, 小舟 正文, 矢澤 哲夫
セッションID: 1D26
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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我々は、Na2O-B2O3-SiO2組成のガラスに見られるスピノーダル分相を利用した新しい機能性材料の合成について検討を進めている。分相は自己組織化的に進行し、新たなナノ構造制御法として期待される。軟X線吸収・発光スペクトル解析より得られるホウ素周辺の局所構造変化から、分相ダイナミクスについても検討を進めている。
分相処理により得られるNa2O-B2O3相は酸に可溶であり、この分相ガラスを酸処理して多孔化することで、ナノ細孔をイオンなどの移動するチャンネルとして利用可能である。最近我々は、この方法で作製した多孔質ガラスに加湿水素雰囲気中で電圧を印加すると、電流値(導電率)が徐々に増大することを見出した。細孔内に吸着する水分子の水素結合に注目して、直流電圧印加に伴う水素結合の逐次変化を赤外分光法より調べ、通電による導電率上昇のメカニズムについて検討した。
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杉本 雅樹, 武山 昭憲, 吉川 正人
セッションID: 1D28
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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セラミック前駆体高分子であるポリカルボシラン(PCS)薄膜を不融化後に焼成転換して得られるSiC薄膜は、その非晶質構造がガス選択分離性を有していることが知られており、耐熱・耐蝕性に優れた水素分離膜への応用が期待されている。この焼成工程では、高分子薄膜が収縮し密度が上昇するため、クラックやピンホールの発生によるガス分離比の低下や、水素のみ通過可能なナノホール数の減少によるガス透過量の低下が問題となっている。本研究では、異なる照射雰囲気で電子線不融化したPCS薄膜を焼成して作製したSiC薄膜の体積変化とガス透過量の関連性を調べ、水素分離膜として最適な作製条件を探索した。
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高畑 智一, 戸田 育民, 大塩 茂夫, 赤坂 大樹, 姫野 修司, 田中 好久, 國府 俊則, 齋藤 秀俊
セッションID: 1D29
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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多孔質炭素の水素吸蔵能はミクロ孔に支配される。本研究では炭素材料をKOH賦活してミクロ孔を増やし、水素吸蔵能の向上を試みた。ミクロ孔比表面積はKOH添加量の増加と共に増大し、最大2060 m2/gに達した。X線回折法とラマン散乱分光法は黒鉛構造の規則性低下を示唆した。298Kにおける水素吸蔵量はミクロ孔比表面積に従い0.33-0.60 wt.%とわずかに増大する程度だが、77Kにおけるそれはミクロ孔比表面積の高い試料で大きく増大し4.03 wt.%に達した。以上より、規則性低下により黒鉛層間にスリット型ミクロ孔が発達し、水素の毛管凝縮が促進され吸蔵能が向上することが示唆された。
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戸田 育民, 小野 弘樹, 高畑 智一, 大塩 茂夫, 赤坂 大樹, 国府 俊則, 姫野 修司, 齋藤 秀俊
セッションID: 1D30
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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炭素材料に対してアルカリ賦活を行うと、高いミクロ孔比表面積を持つ多孔質炭素材料が得られる。本研究では、籾殻を原材料とした炭素材料をアルカリ賦活処理し、多孔質炭素材料を調製し、細孔構造と水素吸蔵特性を調査した。炭素材料をアルカリ賦活すると比表面積は11 m
2/gから1813 m
2/gに増加した。メソ孔領域の細孔径分布は賦活前後で変化せず、ミクロ孔領域の細孔がアルカリ賦活によって発達することが示された。多孔質炭素材料の水素吸蔵量は導入圧力12 MPa下で、最大で0.44 wt.%であったことから発達したミクロ孔が水素の吸着サイトとして作用したと考えられる。
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江川 恭徳, 野上 正行
セッションID: 1D31
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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現在、非真空下でのインクコーティング技術が多元蒸着法などの真空プロセスに代わる安価で簡便なCu(In、Ga)Se2 (CIGS)太陽電池の光吸収体を作製する方法として注目されている。このインク原料として酸化物微粒子を用いる方法はあまり検討されていない。そこで本研究では共沈法により作製した酸化物微粒子を用いたインクを作製し、酸化物膜の作製と還元・セレン化という手順を行うことでCIGS膜を作製した。その結果、高温ほどCIGS相の形成が進み、粒子が成長することが分かった。これより、作製プロセスを改善することで酸化物を用いた非真空プロセスによるCIGS膜の作製法について可能性が示された。
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須部 晋弥, 野中 俊彦, 河合 孝彦, 奥谷 昌之
セッションID: 1D32
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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色素増感太陽電池(DSSC)は、次世代の太陽電池として期待されている。固体型DSSCは耐久性、安定性で優れた性質を持つ一方、電解液型に比べ変換効率が低いことが課題である。本研究ではTiO2微粒子層に大型粒子を添加することにより散乱光(光路長の増加と光閉じ込め効果)を発生させ、入射光の有効利用による高効率化を試みた。
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上野 慎太郎, 藤原 忍
セッションID: 1D33
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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色素増感太陽電池は,光励起された色素の電子が,半導体層への注入・拡散を経て,外部回路へと取り出されることで起電力と電流を得ている.我々はn型半導体であるZnOの優れた電子物性に着目し,現在主流のTiO2電極からZnO電極へと置き換え,開放電圧(VOC),短絡電流(JSC),フィルファクター,変換効率など太陽電池の性能値の向上を目指してきた.本研究では,ZnO電極に極薄のSiO2層をコートすることにより開放電圧が上昇すること,またコーティング方法により電池性能が変わることを示し,SiO2層の構造とともにそのメカニズムを議論する.
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伊賀棒 公一, 崎田 真一, 紅野 安彦, 難波 徳郎
セッションID: 1E19
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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耐火物の耐スラグ侵食性は、耐火物と溶融スラグの反応のしやすさ、スラグとレンガとが反応してできた融液の粘性、レンガの充填性、レンガのぬれ性など、さまざまな要因によって決まる。塩基度は耐火物と溶融スラグの反応性の指標として利用可能であり、X線光電子分光法(XPS)を用いて測定したO1s束縛エネルギーは実測の塩基度として利用できる。そこで本研究ではO1s束縛エネルギーを用いて塩基度と耐スラグ侵食性の間の相関関係について考察を行った。
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大矢 豊, 浅野 恒平, 曽我 卓矢, 櫻田 修, 伴 隆幸, 北岡 諭
セッションID: 1E20
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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80℃に加熱した硝酸マグネシウム水溶液にアルミニウムアルコキシドを徐々に滴下して加水分解し、スピネル前駆体ゾルを調整した。このゾルは乳白色・透明であった。このゾルをガラス基板に滴下し乾燥・熱処理すると400℃でスピネル相の生成が確認された。このスピネル相の格子定数はγアルミナではなく、Al2MgO4スピネルのものであった。さらにチタン酸アルミニウムセラミックスにコーティングし、溶融アルミニウムに対する耐蝕性を評価した。
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北岡 諭, 柏木 一美, 川島 直樹, 櫻田 修, 大矢 豊
セッションID: 1E21
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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Al鋳造用治工具に特化したチタン酸アルミニウム(AT)セラミックスの材料設計指針構築の一環として,まず初めに,実機治工具に採用されているATセラミックスについて,Al合金溶湯中における腐食機構を解析した.その結果,ATセラミックスの腐食は,Al合金溶湯との直接接触によってのみならず,ガス相を介しても進行する.
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八木 慎太郎, 道村 美智子, 安達 信泰, 太田 敏孝
セッションID: 1E22
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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本研究ではペーパーキャスティング法を用いてAl2O3ペーパーを作製し、1500~1600℃焼成することでAl2O3セラミックスを得た。Al2O3ペーパーの引っ張り強度は市販のボール紙と同等であった。1600℃で焼成したAl2O3セラミックスの曲げ強度は約100MPaを示した。Al2O3セラミックスの気孔率は有機繊維および気候形成材の量によって制御され、その気孔率は15~40%であった。また、焼成温度1500℃においてAl2O3ペーパーセラミックスは2種類の直径の気孔構造を示す。
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Christine Marie Capule Montesa, Naoya Shibata, Si-Young Choi, Yuichi I ...
セッションID: 1E23
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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Aluminum/Sapphire hetero interfaces were characterized using HRTEM and TEM-EDX. Step structures of sapphire at the interface were found to be a general characteristic in the formation of the interface. During liquid-phase bonding, addition of silicon in aluminum played a critical role in reducing the step growth at the interface. Silicon was found to preferentially segregate at the interface. It was discovered that silicon precipitates at the interface form an epitaxial relationship with sapphire. The strong preferential segregation of silicon at the interface combined with the stable orientation relationship of its precipitates with sapphire, suggest the strong bond in liquid-phase bonded aluminum/sapphire interfaces.
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Deng-An Tsai, Chia-Hung Kuo, Chii-Shyang Hwang
セッションID: 1E24
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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For the preparation of transparent submicrometer alumina via pressureless sintering, uniform green compacts were formed by controlling the particle size distribution of alumina powders and gravitational sedimentation of slurries. The microstructure and transparent properties of sintered alumina ceramics were investigated. The submicrometer alumina with a total forward transmission of 78% were obtained by pressureless sintering in air at 1250 C for 4 h.
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渡辺 信也, 鈴木 陽介, 入江 正樹, 藤田 光広
セッションID: 1E26
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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透明セラミックスは、近年世界的に活発な研究開発が行われている。酸化イットリウム、アクリル系バインダ、焼結助剤、エタノールをボールミル混合し、スプレードライ顆粒を作製した。プレス成形により成形体とし、脱脂処理後、真空雰囲気にて焼成することにより焼結体を得た。出発原料が酸化イットリウム単味の場合、焼結体には異常成長した結晶粒内に光散乱源となる気孔が残留するため、透明体を得ることができない。結晶の異常成長を抑制するために助剤の添加を試みたところ、複数の助剤で透明化することが確認できた。また助剤の種類が異なる場合、透明化するための最適添加量が異なった。光学研磨した3mm厚試料の直線透過率(表面反射損失を含む)は、可視光から近赤外光帯において80%以上であった。
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佐々木 直哉, 豊田 丈紫, 佐藤 彰繁, 寺尾 公一
セッションID: 1E27
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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微細加工に適したマシナブルガラスセラミックスの開発を目的とし、フッ素金雲母の析出量を増加させた試料でのHIP結晶化時の圧力効果について検討した。HIP結晶化処理を行うことで粒成長に伴うインターロック部に形成された閉気孔が消失することが分かった。これはHIP結晶化処理によるフッ素金雲母の微細化と圧力による緻密化の相乗効果であると考えられる。閉気孔の消失により曲げ強度は、フッ素金雲母の析出量を増加させても維持されることが分かった。
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大橋 秀峰, 橋本 忍, 本多 沢雄, 岩本 雄二, 井上 幸司
セッションID: 1E28
発行日: 2009年
公開日: 2009/08/31
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あらかじめAl4C3とSiCを等モルに混合した混合粉末の高温固相反応で合成したAl4SiC4を, PECS(パルス通電焼結)装置を用いて, 1900Cの高温で5分間, 60MPaの加圧下で加熱することによりAl4Si2C5緻密焼結体を作製した. Al4SiC4から作製した場合, 同時にAl4C3の生成が予想されたが, XRD分析の結果からはAl4C3は検出されなかった. 本研究は, この高温で安定であるAl4Si2C5の生成機構を熱力学的に解明することを試みた. さらに生成したAl4Si2C5の相平衡状態図からは未解明であったな熱的安定性について, Ar雰囲気中にて再加熱することにより明らかにした.
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