抄録
石炭灰を原料とし、これに塩基性炭酸マグネシウムおよび非晶質酸化アルミニウムを加えてコーディエライト組成の出発物質を調整した。これをCIPで圧縮成形して成形体を作製した。この成形体を1100℃から1250℃で焼結し、コ-ディエライトセラミックスを作製した。すべての温度範囲でコ-ディエライト(僅かなサフィリ-ンを含む)とガラス相からなる焼結体が得られた。1150℃、2時間加熱した焼結体の相対密度が最も大きく、98%であった。また、3点曲げ強さは132MPa(n=12,σ=26),弾性率は184GPa (n=12, σ=21),ビッカース硬度は7.1GPa、破壊壊靭性値は3.0MPa・m1/2であった。いずれも、これまで報告されているものよりも大きな値を示した。 室温から400℃までの平均線膨張係数は、2.6×10-6 K-1であった。