日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 2P059
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Ce3+ -Yb3+共ドープYAGの量子切断による可視-近赤外変換の可能性
*上田 純平田部 勢津久
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キーワード: 量子切断, 太陽電池, Ce:YAG, Yb3+
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抄録
太陽電池において、1つの可視光子を2つの近赤外光子に切断する量子切断機構は、変換効率を上昇させるための最良の方法になり得る。Ce-Yb共添加YAGにおいて、Ce3+の5d準位励起でYb3+の1μm発光を観測し、その発光の励起スペクトルは、Ce3+のブロードな4f-5d遷移(380-500nm)と完全に一致した。このことから、Ce3+からYb3+へのエネルギートランスファー(ET)の存在を確認した。また、このETは、太陽光ピークの500nm以下を吸収し、結晶Siの光・電気変換効率のピークで発光するため、Si太陽電池の波長変換材料として最適である。一方、Ce3+発光の蛍光寿命のYb濃度依存性から、最大量子収率は約150%と見積もられた。以上のことから、Ce-Yb系の量子切断の可能性を示した。
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©  日本セラミックス協会 2009
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