抄録
既知ガーネット関連型Liイオン伝導体は全て立方晶系に属す。本研究において、合成条件を精査する事により、対称性が正方晶系に低下したガーネット関連型Li7La3Zr2O12の合成に成功した。フラックス法をもちい単結晶の育成に成功した。単結晶X線回折データをもちい、結晶構造を決定した。格子定数は、a = 13.134(4) Å、c = 12.663(8) Åであった。立方晶ガーネット関連型Liイオン伝導体は、Li-Liダイマー構造を伴う複雑なLi配列をもつ事が知られている。一方、正方晶Li7La3Zr2O12は、単純な規則的なLi配列をもつ事が明らかとなった。