抄録
メソポーラスシリカは、高比表面積・大細孔容積などの特徴を有するが、近年、そのナノ粒子化が幅広い応用の可能性から注目されている。これまでに、テトラエトキシシラン(TEOS)をシリカ源、界面活性剤を鋳型として用い、原料組成や反応条件を変えることで様々な形態や粒径のメソポーラスシリカナノ粒子の合成が報告されてきた。最近我々は、有機修飾型のメソポーラスシリカナノ粒子の合成過程にエチレングリコール(EG)を共存させることで、直径70~100 nmの球状粒子が得られることを見いだした。本研究では、EGの添加が粒子形態に及ぼす影響について詳細に検討し、そのメカニズムについて考察した。