抄録
廃棄物を高温で溶融することで排出されるスラグ中にはSiO2、Al2O3、CaOといった汎用のガラス中に含まれる無機系成分が多く含まれる。当研究室では都市ゴミ溶融スラグなどの廃棄物にB2O3を添加し、溶融・熱処理を行うことで相分離させ、その後、酸処理を行うことで無色透明でシリカリッチなガラスの回収に成功した。しかしながら、廃棄物中に含まれる微量成分が相分離により、どのように分配しているかについて、詳細な確認は行っておらず、本実験ではリンを始めとする微量成分について、相分離による分配挙動の調査を行った。