抄録
排ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を浄化する三元触媒用担体材料として、アパタイト型リン酸塩に注目した。アパタイト型リン酸塩は同型ケイ酸塩に比べアルカリ土類金属の含有量が多く、また液相法による低温合成が可能であるため、触媒活性の向上が期待できる.本研究ではアパタイト型A10(PO4)6(OH)2 (A = Ca,Sr)担持貴金属触媒を調製し,NO浄化特性を評価した.その結果、Sr10(PO4)6(OH)2 PtまたはPdを担持した触媒は、実用材料であるAl2O2担持触媒と同等の活性を示すこと、およびアルカリ土類金属イオンとして、Ca2+よりもSr2+を含む触媒がより高い活性を示すことを明らかにした。