抄録
B2O3-TiO2-SrO三成分系におけるAnatase型TiO2を含む結晶化ガラス作製の組成検討および光触媒効果の評価について検討した。70B2O3-10TiO2-20SrO(mol%)ガラスを各温度で熱処理後、XRDを用いて析出結晶の同定を行い、熱処理温度と析出結晶との関係を調べた。その結果より、610℃の熱処理において単相のAnatase型TiO2結晶が析出することが分かった。Anatase型TiO2結晶の割合は熱処理温度の上昇と伴に増加する。また、700℃の熱処理温度で僅かにRutile型TiO2結晶の析出が見られた。これらの結果より、SrOはCaOよりAnatase型からRutile型への変態温度を上げる効果があることが分かった。650℃で熱処理した結晶化ガラスを色素分解法により光触媒効果を評価した結果、光触媒効果があることが分かった。