抄録
ケイ酸塩、ホウ酸塩及びホウケイ酸塩ガラス融液の赤外吸収スペクトルを測定温度域100~1100℃、測定波数域2000~5000cm-1で測定した。ソーダ石灰ガラスでは、温度上昇に伴い、水素結合したOH 基に由来する吸収帯が減少し、遊離OH 基に由来する吸収帯が増加した。一方、ホウ素を含有するE ガラスは、これと反対の温度依存性を示し、2000~3000cm-1 にホウ酸塩ガラスと同様の強い吸収が存在した。Eガラスとホウ酸塩ガラスの類似性及び非架橋酸素の量の少なさから、この吸収はホウ素に関連するものであると考えられる。また、この吸収が非常に強いため、この波数域におけるOH 基による吸収の全吸収への影響は無視できると言える。