日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2011年年会講演予稿集
セッションID: 3J06
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HeLa細胞をモデルとしたキレート硬化型アパタイトセメントの抗腫瘍効果の検証
*猪股 義彦平岡 和佳子本田 みちよ小西 敏功水本 みのり相澤 守
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抄録
我々は生体適合性に優れたキレート硬化型アパタイト(IP6-HAp)セメントの開発に成功している。セメント作製に使用しているイノシトールリン酸(IP6)は抗腫瘍効果があると報告されており、HeLa細胞に対して2.0 mmol・dm-3のIP6濃度で抗腫瘍効果を示した。そこで、本研究では、HeLa細胞に対するIP6-HApセメントを用いたin vitro評価を行った。トランズウェル試験は、HeLa細胞に対して細胞毒性を示さなかった。IP6-HApセメント上におけるHeLa細胞の初期付着率は、表面修飾したIP6の濃度に依存して減少した。また、IP6-HApセメント上におけるHeLa細胞の増殖性は、5000 ppm以上のIP6水溶液で表面修飾したIP6-HApセメントに関して培養3日後に増殖を抑制した。このことから、IP6-HApセメントは、抗腫瘍効果を示す材料であると期待できる。
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©  日本セラミックス協会 2011
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