抄録
本研究ではp形半導体としてNaCo2O4、n形としてMg2Si、電極にNiを用いたπ型熱電変換モジュールを、放電プラズマ焼結法(SPS法)により作製し、熱電性能の評価をおこなった。この際、NaCo2O4とNiの接触抵抗が大きいという知見を得たため、本研究では良好な電気伝導を示すp形半導体SrRuO3とNiの混合粉体をNaCo2O4とNi電極界面に挿入、焼結させることで接合し、接合部における接触抵抗を大きく減少させることに成功した。改良後の熱電性能は、温度差500Kにおいて、開放電圧109mV、最大電流4034mA、最大出力109mWであった。