抄録
現在,宇宙における閉鎖空間では,生命活動に伴って排出される水や二酸化炭素,有害物質などを別々の吸着材を用いて除去している。そのため,閉鎖空間内で吸着装置が占める容積・重量が大きく,宇宙空間への運搬に甚大な運搬コストがかかっている。そこで,一つの吸着剤でH2O分子とCO2分子を同時に吸着することができれば,吸着装置の単純化により,運搬コストの削減が期待できる。籾殻を原料とすることで,活性炭-A型ゼオライト複合吸着材を合成することが可能で,この吸着剤を用いることによってCO2とH2Oを同時に吸着できることを明らかにした。本研究では,活性炭-ゼオライト複合吸着材を異なる条件で熱処理し,吸着特性を検討した。