抄録
フミン質は浄水過程において塩素と反応し、発癌性物質が生成する恐れがあるため、フミン質の除去は安全・安心な生活空間を構築するために重要である。フミン質は種々の構造・分子量を持つため、高いフミン質除去特性を具備させるには、種々の吸着サイトを持つ材料を開発することが望ましい。連続固溶体であるハイドロガーネットは、置換により電子密度が変化することが知られている。この組成を制御することにより、種々の結合エネルギーを持つSi-OH基やAl-OH基を形成させ、これらを吸着サイトとして作用させることでフミン質吸着材料として応用できると考えられる。本研究ではハイドロガーネットの組成制御を行い、フミン質に対する吸着特性評価を行った。