抄録
連続したナノオーダーの細孔を持つ有機モノリス粒子に、チタン酸塩の溶液を所定の条件で含浸、固液分離後、焼成することにより、TiO2の多孔質球状粒子が作製された。得られた粒子表面の細孔の大きさは約20 nmをピークとしてシャープな分布で存在していることが分かった。さらに、この粒子の表面はタングストリン酸およびオクタデシルホスホン酸で修飾された。これらの処理によって、1,4-ジオキサンの水中分解におけるTiO2光触媒の分解活性が向上することが確認された。この結果を受けて、これらの表面修飾および粒子の構造が及ぼす1,4-ジオキサンの分解能への影響が考察された。