抄録
一酸化ケイ素(SiO)は、シリカ中にナノSiが分散したコンポジットである。この粉末は、還元雰囲気下の高温でSiO分子のガスとして揮発する。この材料は、半導体産業における廃棄物の一つであり、安価に入手できる。SiOをガスとして供給して合成したケイ酸塩蛍光体は、通常の固相法で合成したよりも高い発光強度を示したので、合成条件や最適条件について調査した。
1400および1500℃の気相反応により単一相のオルソシリケート系蛍光体が合成された。対照試料として通常の固相反応により合成した試料のデータも示す。1500℃で焼成した試料は、従来の固相法で合成したものよりも約2.6倍、1400℃で焼成したものより約1.6倍の高い発光強度を示した。処理温度が上がるにつれて、励起波長のピークが長波長にシフトする。
一酸化ケイ素SiOという安価な原料を利用して今までにない低コストの気相プロセスでの合成が可能であり、Si成分を含む多くのLED用蛍光体への展開が期待できる。