Journal of Pharmaceutical Communication
Online ISSN : 2759-3088
Print ISSN : 2758-2035
原著論文
在宅医療に従事する薬剤師を対象としたアサーションワークショップの効果の検討
―アサーションとストレスの関連性―
宮本 果奈清水 侑真藤崎 和彦亀井 浩行半谷 眞七子
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2025 年 23 巻 2 号 p. 4-19

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抄録
本研究では、在宅医療に従事する薬剤師を対象にアサーションワークショップ(WS)を開催し、参加した薬剤師に与える影響を分析した。WSでは、アサーションの導入講義(2時間)、及び在宅医療でのチーム医療を想定したロールプレイ(3時間)を行った。参加した薬剤師37名を対象に、チーム医療における薬剤師のアサーション評価尺度(IAS:Interprofessional Assertiveness Scale)をWS前、WS直後、WS1か月後に、在宅医療における薬剤師のストレス調査票(PSS:Pharmacist’s Stress Scale for Home Care)とコーピング特性簡易尺度(BSCP:the Brief Scales for Coping Profile)をWS前、WS1か月後に実施した。全調査に回答した35名のうち、在宅医療経験者26名を対象に各評価票の平均値の比較、及び相関性の分析を行った。IASのアサーティブな自己表現の平均値は、WS前と比較してWS1か月後で有意に上昇した。WS前の薬剤師のPSS平均値は、「患者ケア」や「職場環境の対人関係」に関するストレスが高く、WS後には「業務量や業務内容に関するストレス」が高かった。ストレスコーピングは、WS前では、非主張的な傾向がある薬剤師は問題焦点型コーピングを活用しない傾向がみられたが、WS後においてアサーティブな傾向がある薬剤師は問題焦点型コーピングを活用する傾向がみられた。今回実施したアサーションWSは、アサーティブな態度の習得に有用であり、薬剤師の患者ケアなどの対人業務のストレス緩和につながり、ストレス対処の選択肢の拡充につながることが示唆された。
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© 2025 日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会
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