抄録
症例は39歳,男性。平成元年頃より手指の小丘疹に気付いていた。平成11年10月,顔面・頸部から腋窩にかけ多発する丘疹がみられたため,翌年8月皮膚科を受診した。Cowden病を疑い注腸透視を施行したところ,直腸に多発する小隆起を認め当科紹介となった。大腸内視鏡では下部から上部直腸にかけて密集する褪色調ポリープのほか,下部食道,胃体部から穹窿部および十二指腸下行脚に多発するポリープがみられた。PTEN遺伝子の解析では,exon 5 codon 124でTGTからTATのpoint mutation, intron 7にT15 repeatsからT16 repeatsへの変異を認めた。近年,PTEN遺伝子はCowden病の原因遺伝子として注目されており,併せて報告した。