抄録
早期胃癌治療では内視鏡下粘膜切除術が確立され,広く行われている。しかし,根治が得られない場合は,すみやかな外科的治療が望まれる。そこで一貫した内視鏡的治療(治療及び内視鏡手術)に対する有用性を検討した。深達度mまたはsm1でlyv(-),ew(-)の全てを満たすものに内視鏡下粘膜切除術を施行,10mm以上の陥凹性病変または病理学的診断にてsm2以深またはlyv(+)またはew(+)に腹腔鏡下胃切除術を行った。対象は早期胃癌161例で,内訳は内視鏡的治療121例(EMR単独治療49例,EMR+レーザー治療58例,レーザー単独治療14例),内視鏡的治療にて根治不能であった13例を含む胃切除症例53例(腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)44例,腹腔鏡補助下胃全摘術(LATG)3例)。全例リンパ節転移,術後合併症,再発は認めなかった。内視鏡治療,外科治療ともに主治医が一貫して行うことで安全,確実に根治を目指すことができた。