抄録
嚥下時のつかえ感を主訴に初診した50歳,男性。約7年前からカンジダ食道炎として複数の診療機関で不定期に治療中。アルコール依存症,慢性C型肝炎の合併あり。精査にて切歯列28cmからECJに至る隆起性病変および全周性の厚い白苔を伴うⅡa様病変が認められた。初回生検でカンジダ感染が確認され,抗真菌治療が再開されたが,2カ月後の再生検にて長径18cmにわたる重層扁平上皮癌と診断された。術前深達度T2と推定し根治術を施行した。病理診断にてVerrucous carcinoma,T1b(SM1)と診断された。疣状癌(Verrucous carcinoma)は高分化型扁平上皮癌の亜型とされ食道領域では稀である。