抄録
経皮内視鏡的胃瘻造設術(Perctaneous Endoscopic Gastrostomy:PEG)施行時の合併症として,出血,他臓器誤穿刺等が挙げられる。我々も過去に横行結腸・横行結腸間膜損傷を合併し,緊急手術を必要とした経験がある。この反省を生かし,術前検査の再検討に加えてPEG困難症例に対してより安全にPEGが行えるかを検討した。肝生検や肝細胞癌治療でのラジオ波焼灼術を局所麻酔下に腹腔鏡を用いて行うことを応用し,計8例の上腹部手術既往例,食道裂孔ヘルニア,結腸過長症等のPEG困難症例に対して,腹腔鏡補助下経皮内視鏡的胃瘻造設術(Laparoscopic Assisted Perctaneous Endoscopic Gastrostomy:LAPEG)を施行した。全身麻酔または静脈麻酔併用局所麻酔下にて1個のトラカールを挿入し,炭酸ガスにて気腹し,腹腔鏡,内視鏡下にてPEGを施行した。LAPEGの最大の利点は手技の安全性であり,腹腔鏡にて腹腔内を観察しながらPEGを行うことで他臓器誤穿刺を予防できる。しかし,問題点として麻酔方法,気腹が挙げられる。全身麻酔下で行うのが最も安全かつ確実と思われるが,麻酔方法ならびに気腹方法については今後も検討が必要である。今回,我々が施行したLAPEGについて手技を中心に報告する。