抄録
【目的】消化管粘膜下腫瘍(SMT)の,術前EUS-FNAの診断能について検討した。
【対象と方法】2001年1月から2011年10月までに当院でEUS-FNAを施行した消化管SMT194例(FNA208回)のうち,外科手術で病理組織診断を得た63例(FNA69回)におけるEUS-FNAの診断能について検討した。内訳は食道1例,胃57例,十二指腸4例,大腸1例で,病理組織診断別内訳はGIST 53例,神経鞘腫3例,過誤腫2例,顆粒細胞腫1例,グロームス腫瘍1例,カルチノイド1例ほかで,腫瘍径は1.3~16.5cm(中央値3.5cm)であった。穿刺針は19G(20例),22G(67例),25G(22例)を用い,吸引圧は10または20cc,ストロークは20回(時に10回),穿刺回数は1~5回(平均2.7回)であった。
【結果】検体採取率は食道,胃,十二指腸,大腸でそれぞれ100%,96.6%,33.3%,100%,合計91.3%。FNA診断率はそれぞれ100%,85.9%,50%,100%,合計84.1%であった。FNA診断と切除病理組織診断との一致率(正診率)は胃95.9%,合計96.2%で,採取検体の免疫染色可能例における正診率は胃97.7%,合計97.9%であった。
【結論】消化管SMTに対するEUS-FNAは比較的高い正診率が得られ,有用な診断modalityと考えられた。