Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
当院で胃生検にてatypical epithelium(新Group分類;Group 2相当)と診断された病変に関する検討
吉澤 奈津子藤崎 順子鈴木 翔谷口 智香堀内 裕介松尾 康正菅沼 孝紀大前 雅実窪田 学石山 晃世志平澤 俊明山本 頼正土田 知宏五十嵐 正広
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キーワード: Group分類, Group2
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2012 年 80 巻 2 号 p. 42-46

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抄録
【目的】Group分類が胃癌取扱い規約の改訂(第14版,2010年)に伴い変更され,新分類ではGroup2に腫瘍性変化のあるものを含むようになった。当院では以前よりGroup分類は用いておらず,現行のGroup2相当病変はすべてatypical epithelium(以下,AE)となり,コメントが付記される。生検結果がAEだった病変について検討した。【対象と方法】2009年1月~2010年12月の2年間で上部内視鏡検査施行例31615例のうち生検施行例は18930例で,そのうちAEと病理診断された82例(0.4%)を対象とし,検討した。【結果】AEと診断後,再検査は1~6カ月後に行われ,再生検施行例は66例あり,癌14例(21%),AE8例(12%)であった。またNBI拡大観察は38/82例(46%)に行われ,NBIにて癌と診断した35症例中,最終診断が一致した症例は23例で正診率は60.5%であった。最終診断で腫瘍性病変を認めなかった症例は39/82例(47.6%),癌であった症例は35/82例(42.7%)であった。内視鏡所見上,癌を強く疑う,または生検にて癌と診断された38例に対しESDを施行した。ESD後病理診断では,癌31例(分化型27例,未分化型混在4例),高度異型腺腫3例,中等度異型腺腫1例,腫瘍性病変を認めない症例が3例あった。【まとめ】今回AEと診断された症例は最終的には癌と炎症が約半数ずつであった。臨床上,癌が疑われるが,再検でもAEを繰り返した症例は,表層の過形成が原因であることが考えられた。また,今回NBI検査で癌を強く疑った症例での正診率は60.5%と低く,母集団に病理学的にも診断困難例が多かったことを反映しているのではないかと思われた。
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© 2012 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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