Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2187-4999
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臨床研究
腸管に対する単孔式内視鏡外科手術症例の経験
高林 一浩斉田 芳久榎本 俊行大辻 絢子中村 陽一片桐 美和長尾 さやか渡邊 良平西牟田 浩伸道躰 幸二朗高橋 亜紗子長尾 二郎草地 信也
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2012 年 80 巻 2 号 p. 63-65

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抄録
最近単孔式内視鏡外科手術(single port surgery:以下,SPS)によるリンパ節郭清を伴う結腸切除術の報告が増えている1~4)。当科では18例の腸管に対するSPS症例を経験した。結腸部分切除術10例,虫垂切除術4例,小腸部分切除術2例,盲腸部分切除術1例,癒着剥離術1例である。結腸癌症例は9例であり,いずれもS状結腸もしくは横行結腸の早期癌か,進行癌であっても縮小手術の適応となった症例であり,リンパ節郭清はD2までとした。平均手術時間は140分,出血量は23.2mlであり合併症は認めず患者満足度も高かった。しかし,特に進行癌においては,手術検体摘出のために最低でも4cmの皮切が必要であり,必ずしもinvisibleとはならない。我々は腸管切除に関してはSPSに固執する必要はないと考え,5mmのポートを一本追加するSPS+1を導入した。エネルギーデバイスを別ポートから挿入するため操作性が向上し,ストレスの軽減や手術の安全性の向上に寄与する。しかも5mmの創はほとんど目立たなくなるためSPSと比較して整容性の面でも劣っていることはないと考えている。SPSの適応は拡大しているが,結腸切除術に関しては厳密に症例を選択する必要があると考える。
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© 2012 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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