Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
抗血栓薬内服の有無における内視鏡的粘膜下層剥離術後出血の検討と対策
林 量司大久保 恒希水野 達人味生 洋志池谷 仁美中村 雄二浅野 朗
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キーワード: ESD, 抗血栓薬, 後出血
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2016 年 88 巻 1 号 p. 46-49

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抄録
当院にて2013年4月から2015年3月までにESDを施行した111例(食道4例,胃60例,大腸47例)における後出血の抗血栓薬内服の有無を検討した.緊急内視鏡で止血処置を要したものと術後内視鏡にてForrest IaもしくはIbの出血を認めたものを後出血とした.後出血は8例(7.2%,胃6例,大腸2例)で認め,そのうち,4例(胃3例,大腸1例)が抗血栓薬を内服しており,抗血栓薬内服群のうち16.7%(4/24)にまでおよんだ.逆に抗血栓薬非内服群での後出血は0.04%(4/87)に留まっていた.また,抗血栓薬内服群での後出血は術後9日目以降に発症したのに対し,非内服群での後出血は術後2日目以内に発症した.ESD後フォローアップ内視鏡は,後出血改善につながらないという報告がある一方,抗血栓内服症例のフォローアップ内視鏡の有用性の報告もあり,一定のコンセンサスはない.当院での検討では抗血栓薬非内服群での後出血が術後2日目以内に発症しており,抗血栓薬内服の有無に関わらずフォローアップ内視鏡は術後早期に施行する必要があると考えられた.若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2016 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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