Progress of Digestive Endoscopy
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原著
胆道癌,膵癌の神経叢浸潤診断に対するEUS-FNAの役割
関根 匡成眞嶋 浩聡
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キーワード: 神経叢浸潤, EUS-FNA, 膵癌
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2021 年 98 巻 1 号 p. 34-38

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抄録

胆道癌や膵癌は,神経叢浸潤を来たすことがあり,治療適応において血管周囲の軟部影の診断は重要である.EUSはその優れた空間分解能により,低エコー領域を明瞭に描出でき,EUS-FNAにより検体採取し,良悪性の診断も可能である.そこで今回,神経叢浸潤に対するEUS-FNAの診断の有用性に関して検討した.当院で神経叢浸潤陽性と判定された19症例に対するEUS-FNA21例を対象とした.原発巣は膵癌が16症例,胆管癌が3症例,胆嚢癌が1症例,そして残膵癌が1症例であった.穿刺対象は総肝動脈周囲9例,腹腔動脈周囲5例,上腸間膜動脈周囲3例,脾動脈周囲2例,固有肝動脈周囲と右肝動脈周囲がそれぞれ1例であった.EUS-FNAで神経叢浸潤の診断がつかなかったのは5例で,正診率は76.2%(16/21)であった.偶発症は1例で胃内への出血を認めたが,腹腔内出血は認めなかった.手術適応や化学療法後の評価など治療方針に関わることも多いため,神経叢浸潤に対するEUS-FNA診断は重要である.

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© 2021 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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