2000 年 56 巻 2 号 p. 26-28
DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)は,医療画像機器のネットワーク規格であり,画像ごとに患者の情報や医療情報が付属したデジタル画像を,メーカーや機種に関係なく相互にやり取りすることを目的としている。このファイル形式を導入することにより,劣化のない,日常多量に発生する医療画像を高品位な状態でスペースをとらずに保管する事が可能となった。またDICOMという医療画像の統一規格により,CT,USなどの異なるModalityとの情報の統一化,各施設間での画像情報交換の簡便化,ネットワークシステム構築の簡略化が計られる。実際の医療現場では,患者個人の情報を簡単に取り寄せ,各種検査を同一画面上に比較表示し,外来及び,病棟で必要なときに活用でき,カンファレンスの症例検討や学会のスライド作成など多方面にわたり応用利用ができるようになった。