ペドロジスト
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九州ペドロジストの活動に関連して(<シンポジウム特集>土壌調査の活用と今後の展望,第22回ペドロジスト・シンポジウム)
矢野 文夫
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1983 年 27 巻 2 号 p. 125-133

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抄録

九州ペドロジストは,1976年7月に阿蘇山西麓の熊本県菊池台地において,第1回の現地検討会をもち,その後第1表に示した内容の巡検を進めてきた。1980年12月に長崎県の多良岳南麓において第10回目の巡検を行なった段階で,これまでの成果を記録にとどめようとの気運が生まれ,土壌調査研究会編「あるいて見る九州の土壌と農業」を刊行することになった。内容は現地検討会の記録のほかに,土壌調査とその利活用に関する座談会,および九州地方の主要な土壌の特性と土壌管理についての最近の知見の3編よりなるが,土壌調査のこれまでのあゆみや調査方法も平易に記述し,付図・写真なども掲げて,いわゆる専門家以外の人々にも読みやすいように便利を図った。九州ペドロジストの活動状況や,参加し執筆した人たちの「土壌調査」に対するさまざまな考え方などは本書に譲ることにして,ここでは,本会の発足に至った経緯や活動の概要などにふれながら,土壌調査の活用と今後の展望について私見を述べたい。

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© 1983 日本ペドロジー学会
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