2025 年 67 巻 1 号 p. 51-65
進行した慢性歯周炎患者においては,炎症のコントロールを行うとともに支持能力の低下した歯周組織に対し,咬合力が外傷的に作用しないようにすることが求められる。今回,口呼吸を伴う重度歯周炎と咬合性外傷を合併した患者に対して,歯周基本治療と並行して耳鼻科受診と口呼吸低位舌に対しての口腔筋機能療法を行った。歯周外科治療により歯周組織の炎症のコントロールを確立した後に,病的移動した歯に対して矯正治療,クレスタルアプローチによる上顎洞挙上術およびGBR法,インプラント補綴を含む包括的治療により咬合の安定と歯周組織の維持を図った症例の14年経過について報告する。