1986 年 28 巻 1 号 p. 161-167
ウシ歯肉の組織培養を行い, Diphenylhydantoin (DPH) の核酸および蛋白合成能に及ぼす影響を検索したところ, 実験した6例のうち3例にDPHによるDNA合成能の促進が認められ, 他の3例は変化が認められなかった。前者を応答群, 後者を非応答群とすると, 応答群におけるDPHの至適濃度は5μg/mlであった。RNA合成能は, 応答群ではDPHにより促進されたが, 非応答群では変化がなかった。蛋白合成能は, 応答群も非応答群もDPHの影響が認められなかった。