1988 年 30 巻 3 号 p. 875-886
オウバクエキスを歯周疾患予防歯磨剤に配合する目的で, その抗炎症効果についてin vitro (赤血球膜安定化試験, 収斂性試験) 及びin vivo (カラゲニン足浮腫抑制試験, コットンペレット肉芽形成抑制試験) 評価により検討した結果, オウバクエキスを0.05%以上配合することにより, 外用適用で抗炎症効果を示すことを確認した。さらにオウバクエキスを0.05%配合した歯磨剤 (T歯磨剤) の歯周疾患予防効果を, T歯磨剤よりオウバクエキスを除いた歯磨剤 (P歯磨剤) を対照として臨床試験を行った。結果: 両歯磨剤群間にはPMA index (p<0.01), 発赤 (p<0.05) に有意な差が認められ, T歯磨剤に高い効果が認められた。