日本歯周病学会会誌
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メースエキスおよび卵白リゾチーム含有ガムの臨床効果について
吉沼 直人野沢 健奥津 誠一郎新井 伸治佐藤 秀一藤川 謙次伊藤 公一村井 正大
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1989 年 31 巻 3 号 p. 941-947

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抄録

歯周疾患の予防および治療に対する補助的方法として, チューインガムに薬剤を添加し患者に使用させることを試みた。歯肉炎罹患患者にStnptococcus mutans生育阻害剤として注目を浴びているDihydroguaiaretic acidを含有するメースエキス含有ガム, 卵白リゾチーム含有ガムおよび薬剤無添加のガム (コントロールガム) を3週間使用させ, 臨床所見の変化, 副作用の有無について調べた。その結果, コントロールガム使用者には使用期間中, 臨床所見の変化は認められなかったが, メースエキス含有ガム使用者および卵白リゾチーム含有ガム使用者の歯肉の炎症状態, 出血に改善が見られた。また, メースエキス含有ガム使用者においてはプラークの減少がみられた。

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