日本歯周病学会会誌
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歯周病患者における口腔清掃指導後のプラークスコアの改善について
武田 康篤堀井 昇光崎 潤子田中 裕子安藤 芳明鈴木 基之宮下 元
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1990 年 32 巻 1 号 p. 289-298

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抄録
今回我々は, 口腔清掃指導後の口腔清掃状態の違いを観察することを目的として, 口腔清掃指導回数毎のO'Learyらのプラークコントロールレコード20%達成者率を調べ, その達成に要した口腔清掃指導回数で早期達成者群, 晩期達成者群, 非達成者群の3群に分けた。そして, 各群における口腔清掃指導回数毎のプラーク残存率の歯面別の推移をみた結果, 早期達成者群は他群より口腔清掃指導1回目から下顎舌側面のプラーク残存率が有意に低い値を示していた。また, 治療前の背景因子として, 各群における初診時のプロービングデプス, 年齢, 性別それぞれについて比較した結果, 初診時のプロービングデプスの平均が早期達成者と比較して非達成者で有意に深かった。また, 性別では男性に早期達成者群と非達成者群が多くみられた。
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