日本歯周病学会会誌
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CPITNによる女子中高生の歯周疾患スクリーニング
西岡 千春木島 研橋本 武典米田 栄吉堀内 博
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1991 年 33 巻 4 号 p. 943-949

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抄録

若年の女子生徒の歯周疾患の状態を評価し, CPITNによる集団へのスクリーニング法の正確さを評価した。仙台市内の女子中高生1444人を対象に一次診査を行った。対象歯は上下顎両側第一大臼歯, 上顎右, 下顎左側中切歯とした。CPITN値が13以上, または一歯以上code4を有する43人の被験者を二次診査に選んだ。東北大学歯学部附属病院にて歯周ポケット, BI, 歯石の有無を診査した。三次診査は36人の全顎X線写真から歯槽骨吸収を計測した。code1と2の有病者率は全学年で約80%であった。code2は学年が増すにつれ, codeOと1の減少に伴い増加した。code0で100%, code1で65.5%, code2で71.1%, code3で61.1%, そしてcode4では33.3%が二次診査結果と一致した。三次診査を受けた全員に骨吸収が認められ, 軽度から中等度の辺縁性歯周炎が存在した。CPITNは一次スクリーニング法として信頼性があると結論づけられた。

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