1991 年 33 巻 Supplement1 号 p. 33
歯肉溝滲出液 (GCF) の免疫学的検索は, 歯周組織局所の病態を把握するばかりでなく, 歯周組織の破壊機構や破壊の進行程度を予測しえる重要なことである。近年, 飛躍的に進歩した免疫学的技法を駆使して, GCFに関して多くの新しい所見が生み出されている。本講演では, 歯周病患者のGCFにおいて, 免疫応答に関連した液性成分として『特異抗体』と『インターロイキン』, 細胞成分として『多形核白血球』と『リンパ球』について, 本教室で行ってきた一連の研究成果と代表的文献の紹介を行う。