パーソナリティ研究
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ノスタルジアと自己–出来事関連性との関係――心理的成長感と社会的つながりを考慮して
長峯 聖人外山 美樹
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ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 28.3.6

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抄録

ノスタルジアは過去の自分についての情報を示し,現在の自分と過去の自分が類似しているという自己連続性の感覚を高めるものとされる。しかし,過去の自己と現在の自己の連続性にはそうした安定性に特徴づけられるものだけでなく,ある出来事を経験したことが現在の自分に大きな影響を与えているという感覚(自己–出来事関連性)もあり,ノスタルジアは自己–出来事関連性にも関係している可能性があると考えられる。そこで本研究では,その可能性を検討するために実験研究を行った。その際,ノスタルジアと自己–出来事関連性の関係を媒介する要因として心理的成長感および社会的つながりを取り上げた。本研究の結果,大きく2つの知見が提示された。第1に,ノスタルジックな出来事は自己–出来事関連性が高いと認知されやすいことが実証的に示された。第2に,ノスタルジックな出来事における自己–出来事関連性の高さは心理的成長感によって媒介されることが明らかになった。最後に,本研究の課題と展望について議論が行われた。

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© 2020 日本パーソナリティ心理学会
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