ペストロジー学会誌
Online ISSN : 2432-1532
Print ISSN : 0916-7382
事例報告
ヤマビル防除における数種薬剤の野外効力試験
金澤 良浩鹿島 進高階 和幸鈴木 繁雄
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1995 年 10 巻 1 号 p. 70-71

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抄録

ヤマビル駆除剤シラフルオフェン乳剤0.1%,0.2%,0.5%,フェニトロチオン乳剤1.0%,硫酸ニコチン乳剤1.0%,カーバメイト系粒剤について野外効力試験を行ったところ,全ての薬剤に一応の効力が認められた.ヤマビルはその形態,習性から推測して殺虫剤には比較的弱く,また接触させやすいと思われる.従って薬剤選定においてはその殺虫力よりも,むしろ残効性と,環境への安全性を重視すべきであろう.薬剤処理後長期間にわたる残留効果を期待する場合,媒介動物によるヤマビルの移動を考慮に入れ,その薬剤本来の残効性と気候変化に対する耐性を兼ね備えた剤型を重視すべきと考える.

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© 1995 日本ペストロジー学会
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