ペストロジー学会誌
Online ISSN : 2432-1532
Print ISSN : 0916-7382
事例報告
殺菌剤に頼らないデンマーク式清掃法が病院施設に及ぼす除菌効果
青山 修三城 達哉間瀬 伸継前林 十三男
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2000 年 15 巻 1 号 p. 29-33

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抄録

病院内の低感染リスク区域では殺菌剤不使用がユニバーサルプレコーションの基本である.その為には汚染拡大防止は勿論のこと,除菌効果が優れた清掃器具と高度清掃技術が必要であるとの見地から,デンマーク式清掃法で,殺菌剤を使用しなくても病院施設の清浄度を高められるか,札幌圏内の2箇所の病院で調査をした.

1.糸モップによる1モップ1バケツ法は床モッピング直後,床面付着菌数を増加させる危険性がある.

2.1モップ2バケツ法と中折れループ型フラットモップによるS字モッピングは,床面付着菌を減少させる効果が高く,除菌効果が優れていることを確認した.

デンマーク式清掃法(1モップ2バケツ)は病院内の外来ホールの様な人の往来量が多い区域でも除菌効果を充分に発揮できると判断した.

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© 2000 日本ペストロジー学会
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