2002 年 17 巻 2 号 p. 87-92
横浜市衛生研究所医動物室において1993年度から2001年度に行なった食品中異物検査についてまとめた.
1.最も多く混入がみられたのは,昆虫類で全件数(264件)の83.7%(221件)であった.
2.昆虫類の混入は,ハエ目(31.7%),チョウ目(24.4%),コウチュウ目(16.3%),ゴキブリ目(11.3%)の順であった.
3.ハエ目ではクロバエ科,チョウ目ではメイガ科(特にノシメマダラメイガ),コウチュウ目では,ゴミムシダマシ科,ゴキブリ目ではチャバネゴキブリの混入が多かった.
4.2000年度にみられた異物の混入経路を推定したが,75.9%は不明であり,経路推定の難しさが改めて示唆された.